ネット時代の消費行動
『マーケティングはじめの1歩』第30回
本日は「ネット時代の消費行動」についてお伝えします。
まず、インターネットが普及する以前の消費者購買プロセスアイドマ(AIDMA)についてお伝えします。
AIDMAは、1920年代にアメリカの、サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱された購買行動モデルです。
その後さまざまな購買行動モデルが登場した後も、消費者の購買行動モデルのひな型として用いられます。
AIDMAは以下の5つのプロセスで構成され、その頭文字を取ったものです。
A:認知・注意(Attention)
I:興味・関心(Interest)
D:欲求(Desire)
M:記憶(Memory)
A:行動(Action)
Attention:テレビCM、雑誌、ウェブサイトなどで顧客の注意を引く(認知させる)
Interest:顧客に商品、サービスを訴求し、関心を引く
Desire:顧客に商品・サービスへの欲求があり、それが手に入れば満足をもたらすことを納得させる
Memory:顧客に生じさせた強い欲求が商品・サービスのことを記憶させる
Action:顧客に購入させる(行動を起こさせる)
※アメリカでは「記憶(Memory)」を抜いた「AIDA(アイダ)」の方が一般的とされています。
そこから70年以上経過して誕生したのが、電通によって提唱されたAISAS(アイサス)です。
AISASは、AIDMA同様の購買行動モデルですが、さらに、インターネットの普及による影響を反映させたモデルといわれています。
A:認知・注意(Attention)
I:興味・関心(Interest)
S:検索(Search)
A:行動(Action)
S:共有(Share)
Attention:テレビCM、雑誌、ウェブサイトなどで顧客の注意を引く(認知させる)
Interest:顧客に商品、サービスを訴求し、関心を引く
Search:顧客にインターネットの検索エンジンで商品・サービスを調べさせる
Action:顧客に購入させる(行動を起こさせる)
Share:顧客が商品・サービスの評価をネットで共有し合う
商品を認知した後に、検索エンジンで調べ、商品購入後、SNSなどソーシャルメディアを通じて、消費者同士が商品の感想を共有しています。
その口コミが消費者の意思決定に大きな影響を与えています。
マーケティングについての基本的な考えを30回に渡ってお届けしてきました。
次回からは、いよいよこのマーケティングの考えを使って、実際の営業に活かす方法をお伝えしていきます。
まずは、マーケティングをふまえた「自己紹介」について、20回〜30回に分けてお伝えしていく予定です。
どうぞお楽しみに。