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カスタマー・リレーションシップ・マネジメント

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『マーケティングはじめの1歩』第27回

本日は「カスタマー・リレーションシップ・マネジメント」についてお伝えします。

CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)とは、顧客情報をデータベース化して、顧客との関係を構築し、売上や企業価値をアップさせるマーケティング手法です。

日本のように成熟した市場では、従来型の手法だけでは、新規顧客の獲得が難しく、せっかく獲得した新規顧客も、他社の商品へ移ってしまい、収益が落ちてきます。

そうした現状から脱却するために、顧客との関係性を構築することに重点を置く企業が増えてきました。

CRMは、特定の顧客にターゲットを絞り、継続的に関係を築き、ライフタイムバリューを重視するというのが基本的な戦略となります。

ライフタイムバリューについては、前回の第26回目「ライフタイムバリュー」も合わせてご覧いただきますと、理解が深まります。

見逃した方はこちらからご覧ください。

ライフタイムバリュー

 

CRMというと、顧客管理のITシステムと思われるかもしれませんが、元々、CRMはマーケティング手法です。

その手法を実現するためにITシステムが必要になったので、今ではCRM=顧客管理システムという意味でも使われています。

CRMは、具体的には、より企業に利益をもたらしてくれる顧客(ロイヤルカスタマー)を選別し、

差別化したマーケティング活動を行い、重要顧客の獲得および維持を目的とします。

1回の購入単価が低く、1回きりの顧客には経営資源は投入せず、高単価でくり返し購入してくれる顧客、

あるいはSNSや口コミを通じて、企業の代わりに宣伝を行ってくれる顧客に対し、積極的に働きかけます。(経費削減にもなります)

対面式で、近所のお得意さん相手の商売は、自然とCRMを行っています。

家族構成、嗜好、性格、交友関係の広さやその影響力まで分かっているので、子どもの人数分のお菓子をサービスしたり、地域の行事に合わせて、商品やサービスを追加したりするなど、きめ細かい対応をしています。

それを、全国販売している企業でも実施すると思うと、分かりやすいと思います。

以前は、営業職が顧客管理台帳に記入して、経験と勘で行っていました。

しかし顧客ニーズは多様化し、従来のように経験や勘に頼った顧客関係管理では、ほとんど期待する効果を得られなくなってしまいました。

そこで重要になるのが、顧客情報のデータ化です。

情報を整理し、データ分析によって都度、最適解を見つけることです。

データから次に取るべきアクションを決めていきます。

 

【CRMの流れ】

1.顧客情報を集め、顧客データベースを構築する。セグメンテーション、顧客ニーズの把握

 

2.顧客のランク付け

 

3.ターゲットとした顧客のニーズに対応する製品やサービスを充実させ、顧客を獲得する。

 

4.上位ランクの顧客を維持するための取り組み

 

CRMは、コロナ禍で消費者の買い控えが一段と進んでいる今、ますます重要なマーケティング手法となっています。

保険営業においても、まずは現在の既顧客のニーズを把握することをおすすめします。

特に、10年20年前からの顧客は、環境がガラリと変わっているケースがあります。

その上で、追加契約をいただけそうな上位ランクの顧客が、どんな問題を抱えているか、その解決策を自分がどう提示できるか。

一度考えてみましょう。

次回は、「ライフスタイル・マーケティング」について、お伝えしますので、お楽しみに。

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