ソリューションセリング
『マーケティングはじめの1歩』第22回
本日は「プロモーション」の9回目プッシュ戦略「人的販売」の【ソリューションセリング】についてお伝えします。
前回の第21回目「プロモーション」の8回目プッシュ戦略「人的販売」も合わせてご覧いただきますと、理解が深まります。
見逃した方はこちらからご覧ください。
「人的販売」
いよいよ、保険営業にとっても重要な【ソリューションセリング】について、詳しくお伝えします。
ソリューション(solution)とは、ラテン語の「束縛から解放された」を意味する(solut)からきていて、“未解決”という束縛状態から解放されたという意味で「問題解決」として使われています。
ビジネスやサービスで抱えている問題を解消すること、そのために提供されるシステムなどを指します。
ソリューションを会社名に付けている企業も、結構ありますよね。
それだけ、ビジネスの本質は「問題解決」である、と考える企業が増えているのだと思います。
それを牽引しているのは、やはりIBMだと思います。
IBMは2005年、ThinkPadなどのノートパソコンを含むPC部門を、中国のレノボに売却しました。
そしてIBMはハード主体の販売から、顧客の問題解決型提案に特化した「ソリューションセリング」へと移行し、大きく成長しました。
顧客が提示する顕在化した問題を解決することは、知識と経験とネットワークを活用すれば、それほど難しくありません。
一方、顧客がまだ課題だと気づいていない潜在的な問題や悩みを見つけ出し、わかりやすく伝え、原因を突き止め、対策を打つことは、なかなか難しいですが、重要です。
顧客がまだ課題だと気づいていない潜在的な問題を見つけ出すには、ヒアリングが重要になってきます。
適切な質問を投げかけ、顧客の感情に寄り添い、じっくり話を聴くことで、顧客が課題だと感じていない潜在的課題を顕在化させ、その解決策を顧客ごとに提案していきます。
顧客の抱える顕在化した問題。それを解決する商品やサービスを提供する企業は数多くあります。
しかし、そこは競争が最も激しく、価格競争に陥りやすいので、最も利益を出しにくいマーケットです。
顧客が気づいていない課題や潜在的なニーズを顕在化し、解決するソリューションセリングは、あらゆる業種業界で求められています。
保険業界に置き換えて考えると、「老後の資金が不安」「孫に教育資金を非課税枠で生前贈与」など、顕在化しているニーズに応えるだけでなく、ぼんやりと抱えている言葉にできていない不安や、お金の悩みを言語化してくれる人が現れたら、富裕層はどんな反応をすると思いますか?
そして、その問題を解決できる提案をしてもらったら、他社の似た商品とネットで比較するということは、絶対しないと思いませんか?
こうした提案ができる人材が、多くのマーケットで求められています。
次回は、「1to1マーケティング」について、詳しくお伝えしますので、お楽しみに。