消費者行動
『マーケティングはじめの1歩』第6回
前回の第5回目は、「外部環境」について、お伝えしましたね。
見逃した方は、こちらからご覧ください。
本日は「消費者行動」についてお伝えします。
消費者行動研究においては、消費者にインプットされる刺激(Stimulus)に対する、消費者の反応(Response)SRモデルが提案されていました。
しかし、現実には同じ刺激でも、購入する人、しない人がいるわけで、消費者の刺激と反応の間にある心理的プロセスが考慮されていませんでした。
解明されていなかった消費者(生活体:Organism)の内面を解明しようとしたのが、SORモデルです。
刺激
・実際の製品や、サービスを目にし、手に取り、受ける
・マスコミや広告
・口コミ
これらの刺激に接して、どこに注目するか、また、自ら刺激を探し、情報の信頼性を評価していきます。
そうして集められた知覚にもとづき、買うか買わないかの決定が下されます。
人間の脳のメカニズムを経済学、社会学、心理学など多方面からモデル化する必要があると言われていますが、
広告のキャッチコピーひとつ取っても、どう脳に記憶され、どのように心に響いたのか測定する方法はありません。
購買後の満足度を測定するものとして、多くの企業が取り入れている「アンケート」も、質問の内容、答えやすさ、回答の謝礼などで結果は大きく変わります。
現代は、物が売れない時代と言われています。
刺激が強い言葉がもてはやされた時代もありましたが、最近は、あおっていると敬遠されています。
社会性や経験なども、結果である反応に大きな影響を与えています。
刺激に注目すると、見えないものも消費者Organismに注目すると、調査結果から見えてくるものがあります。
消費者は、「良く知っている物」を購入することが分かってきました。
例えば、サプリメントの成分が気に入っている場合、新商品でその成分を安価で多く摂取できる、成分の吸収率が高いなどの情報が新商品の購入のきっかけになるでしょう。
購入の意思決定が、消費者の知識によるとしたら、時間がかかっても興味を失わないようにしながら消費者に情報を提供していけばやがて、購入してもらえるのです。
次回は、消費者についてより理解するために、ターゲティングについてお伝えしますので、お楽しみに。