価格設定:差別化
『マーケティングはじめの1歩』第11回
前回の第10回目は「価格設定のロジック」について、お伝えしましたね。
見逃した方は、こちらからご覧ください。
本日は「価格設定」の第2段「価格設定:差別化」についてお伝えします。
消費者が支払っても良いと考える価格(留保価格)は人によって異なります。
留保価格が低い人に合わせる必要はありません。
高い価値を感じてくれている人にはそれなりの価格で購入してもらえれば企業は、利益を増やすことができます。
とはいえ、同じ製品を異なる価格で販売するには、工夫が必要です。
価格差別は、3種類あります。
・個別プライシング
・商品のバージョン化
・セグメント別プライシング
ここからは、例を挙げていきます。
【個別プライシング】
交渉、オークション、入札などの手続きによって、価格を個人ごとに変える方法です。
企業間取引で、良く見られます。
【商品のバージョン化】
複数のバージョンを設け、顧客に自由に選択してもらいます。
種類が1つだけでは、顧客はそれが良いのか悪いのか判断しにくく、また種類が多すぎても、どれを選んでいいか分からなくなります。
そのため、3つのグレード(松・竹・梅)を用意するのが良いとされています。
購入価格を消費者に選んでもらう方法としては、以下も、この分類に入ります。
・主製品の価格を安く設定して消費者に購入させる。
そのうえで、付随製品の価格を相対的に高く設定して、十分な利益確保を狙う。
例)プリンターの価格を低く設定し、交換インクの価格を相対的に高く設定
・顧客の使用量に応じた「従量課金モデル」
【セグメント別プライシング】
グループ別に価格を設定します。
例)学生証で身分確認できる学割。
ランチセット、レディースデイなど
次回は、AIを活用した価格設定「ダイナミック・プライシング」についてお伝えしますので、お楽しみに。